マッツ・アイラトセンが栄誉ある『バディ賞』を受賞!

ノルウェー

Words by JazzProbe

Buddy 2022 Mats Eilertsen
© photo by Stein Hødnebø

ノルウェーのベーシスト、作曲家のマッツ・アイラトセンは12月16日(金)の夜、ノルウェージャズの栄誉ある2022年の『バディ賞』に輝きました。バディ賞は 1956年から毎年授与されており、トランペッター、バディ・ボーディンの小像と、ノルウェージャズ協会より賞金が授与されています。

アイラトセンはノルウェージャズの中心人物であり、ジャズベースの第一人者です。非常に熟練したベーシスト兼作曲家であり、バンドリーダーとしてもアンサンブル・ミュージシャンとしても優れています。彼の芸術的資質は議論の余地がなく、寛大で包容力があり、ミュージシャンの間でも大きな敬意を払われている、とノルウェー・ジャズフォーラムの会長であるイングリッド・ブラットセットは語っています。また、ミュージシャンの同僚であるサックス奏者のアイリック・ヘグダル(Eirik Hegdal)、ドラマーのトーマス・ストローネン(Thomas Strønen)から温かい賛辞の声が届いた。

© photo by Stein Hødnebø

1975年生まれのマッツ・アイラトセンはノルウェージャズのメッカでもあるトロンハイム出身。地元のトロンハイム科学技術大学(NTNU)のジャズ科で音楽教育を受けた。これまで、数多くのバンドや有望なミュージシャンとして、そして特にバンドのリーダーとして、数多のレコーディングに参加し、彼自身のリーダーバンドと、ノルウェーおよび国際的なアーティストを率いるアンサンブルで世界中をツアーしました。アイラトセンは、サックス奏者のホーコン・コルンシュタッド(Håkon Kornstad)、シンガー&ピアニストのスールヴェイグ・シュレッタイェル(Solveig Slettahjell)、日本で人気の高いピアニストのヘルゲ・リエン(Helge Lien)、ECMアーティストのトルド・グスタフセン(Tord Gustavsen)などのリリースに参加。2004年に自己名義のデビュー作「Turanga」がリリースされ、以来バンドリーダーとして 12作品がノルウェーのHubro MusicやECM Recordsなどからリリースされています。多作な音楽家かつ作曲家でもあり、これまでにノルウェーのグラミー賞「Spellemann」に 3度ノミネート。

© photo by Atsushi Toyoshima (Jazz Probe)

Kongsberg Jazz Festival 2018

2020年「And Then Comes The Night」がスペルマン賞を受賞しています。また昨年2021年にリリースされた「Solitude Central」はパンデミック最中に発表された作品で、デジタル機器を駆使したベースソロのライブ録音で新境地を切り拓いた。また、その芸術的な姿勢は写真にも向けられており、水たまりや様々な水面の反射をモチーフにした写真集Pyttogramを出版するほどの多芸を発揮している。

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