Jeppe Zeeberg
デンマーク
Words by JazzProbe
作曲家、ピアニスト
1988年 デンマーク・コペンハーゲン出身
2017年、日本とデンマークの外交樹立150周年のジャズ・イベント“Opposite 2017”(東京)で初めて目の当たりにしたデンマークの若き作曲家&ピアニストであるイエッペ・シーベア(Jeppe Zeeberg)。
フリーの即興とジャズを基盤に、非常に個性的でジャンルの融合に妥協ないイエッペは自身のプロジェクトのほか、デンマークのベテラン・ドラマー、クレステン・オズグッド(Kresten Osgood)・クインテットやホース・オーケストラ(Horse Orchestra)等での活動を精力的に行うライジングスターです。
初のソロ名義のアルバムを2014年にリリース。ジャズメディアALL ABOUT JAZZから高い評価を受け、2015年にはデンマークのグラミー賞ジャズ部門の受賞、またデンマークの芸術協会からは2014年リリースの7枚のアルバムの一枚に選出されました。
今年2019年8月には、イエッペ名義での5枚目のアルバム“Universal Disappointment”がリリース。
2018年のソロアルバム“Eight Seemingly Unrelated Pieces of Piano Music”に続く最新作は、以前のアルバムを特徴付けるオーケストラのような形式に戻りつつあり、アルバムではさまざまな楽器を参加させ、レギュラーグループ、The Absolute Pinnacle of Human Achievement(Henrik Olsson、Casper Nyvang Rask、Anders Vestergaard)がサウンドの核となっています。
ジャンルの常識にとらわれず、さまざまな楽器を使って作品作りをする上で、彼の音楽はある瞬間から次の瞬間へと進行していく中で、スタイルと雰囲気が劇的に変化していきます。
シーベア曰く、『多くの音楽は、「そのジャンルの中でどのように聞こえているのか」が焦点となりますが、私の音楽は私自身の中で聞こえているものにほかならないのです。つまり、元々あるものから引用されたもので構成されているように、さまざまな音楽スタイルのサンプルで作られているように思います。しかし、最新アルバムの音楽はこれまでの中で最も誠実であり、概念的なものは何もありません。心から湧き出てくる全てのものを総動員して作曲しました。私の以前のアルバムでは、時間や旅行など特定のテーマを扱っており、音楽を通してそうしたことを説明しようとしていました。私の考えでは、この物語を付けていくアプローチは、この最新アルバムにも示され、まるでリスナーがストーリーを語っているかのように、今回はより抽象的なものとなっています。私自身、このアルバムの内容についてはどんな風に捉えられるのか、正確にはわかりませんが、ストーリーを正しく伝えることに一生懸命取り組みました。そして、なんとなくそうした事がアルバムをさらに誠実なものにすると思っています。』
ディスコグラフィ
It's the Most Basic Thing You Can Do on a Boat (2014)
Riding on the Boogie Woogie of Life (2015)
The Four Seasons (2017)
Eight Seemingly Unrelated Pieces of Piano Music (2018)
Universal Disappointment (2019)