Timo_Lassy_photo_Maarit_Kytoharju
© photo by Maarit Kytoharju

Timo Lassy

フィンランド

Words by JazzProbe

2000年代初頭、北欧ジャズシーンで高く評価され、最も成功したプロジェクト、ザ・ファイヴ・コーナーズ・クインテットのメンバーとしても活躍したティモ・ラッシーは、急成長する新しいフィンランドのジャズ・シーンで国内外のアーティストと積極的にコラボレーションし、独自の音楽性により、その地位を確立しました。

ラッシーはフィンランドの名門シベリウス音楽院、オランダ・アムステルダムの音楽院で学び、2007年に、当時ヘルシンキで影響力のあったリッキー・ティック・レコード(現在は閉鎖)より『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』でソロ・デビュー。その後も、3枚のソロアルバムや映画音楽のサウンドトラック制作などでラッシーは才能あるサックス奏者、作曲家として着実に世界のジャズ・シーンに浸透してきました。

また、ラッシーといえば、「ソウル・ジャズ」と代名詞が付くほど60年代のハードバップやファンキージャズ、ソウルジャズ、ラテンジャズなどから強い影響を受けており、強靭でリズミックなバンドのパフォーマンスには特筆すべきものがあります。アルバムに関しても、ハードからメローな曲まで、バランスよく並べられ、常にビジョンは新鮮で明確なものとして、興味を引く仕上がりとなっています。これまでに参加したプロジェクトおよび共演者は、数多。

ティモ・ラッシー
© photo by Tero Ahonen

2000年にフィンランドの若手で結成された「Uストリート・オールスターズ」、フィンランドのトップ・ドラマー、テッポ・マキュネンのソロ・プロジェクト、「テディ・ロック7」、ファイブ・コーナー・クインテットで幾度となく共演してきました。、アメリカの伝説的ヴォーカリスト、マーク・マーフィとのセッション、アメリカの若き旗手、ホセ・ジェイムス、フィンランド女性ヴォーカル、ヨハンナ・フォルシュをフィーチャーしたソウル&ファンクバンド「ジョー・スタンス」、フィンランドの鬼才ジミ・テナー、イタリアン・ジャズの旗手であるニコラ・コンテ、また近年、ブラジルのエジ・モッタとの共演で新境地を切り開きました。

2018年、ソロデビューから10年目を記念したティモ・ラッシー・バンドの通算6枚目の最新フルアルバム「MOVES」がリリース。タイトル曲の<Moves>は昨年10月に逝去された、フィンランド・ジャズ界の父とも言うべき、レコードショップ「ディゲリウス・ミュージック」のオーナーEMUへ捧げられました。

フィンランドのテナー・ジャイアンツはアメリカのダウンビートで「ライジング・スター」と位置づけられ、ドイツの”Tagesspiegel”で「驚異的に素晴らしい」との評価を受けています。本作は彼の5ピースバンドと、盟友のヴァルテリ・ロウレル(ex.ダリンデオ)のアレンジによるリッキーティック・ビッグバンドブラス、ゲストに伝説的な71歳のフィンランド・ジャズ界のスター、エーロ・コイヴィストイネン、フィンランドのラッパー、パレフェス、イタリアに拠点をおくアメリカ人女性ヴォーカル、ジョイスをフィーチャーした、壮大な作品となっています。また、フルアルバム発売前の3月上旬にはヘルシンキの老舗サボイ劇場で2日間のコンサートが行われ、両日ソールド・アウトの大盛況となりました。

ディスコグラフィ

The Soul & Jazz of Timo Lassy (2007)
Round Two (2009)
In with Lassy (2012)
Live with Lassy (2014)
Love Bullet (2015)
Moves (2018)



Timo Teppo

Timo Lassy & Teppo Mäkynen
インタビュー


Timo Lassy Big Brass Live at Savoy Theatre Helsinki

Big Brass Live at Savoy Theatre Helsinki
Must Have Jazz 2020
INFO


Timo Lassy & Teppo Mäkynen

Timo Lassy + Teppo Mäkynen
WeJazz 2019
INFO


Moves
Must Have Jazz 2018
INFO