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© photo by Atsushi Toyoshima (Jazz Probe)

Goran Kajfeš

スウェーデン

Words by JazzProbe

トランぺッター、作曲家、プロデューサー
1970年 スウェーデン・ティーレソー出身

スウェーデンで活動するカイフェスは、これまでジャズを基盤としながら自己のグループ及び数多くのバンドのサイドメンバー、さらにはポップスのフィールドでも数々のレコーディングに参加してきた。そして、満を持して2000年に発表したエレクトロニクスを融合させたソロデビュー作『Home』が世界中で称賛された。また2004年にはレーベルHeadspin Recordingsを設立し、同レーベルからリリースの2作目『Headspin』が早くもスウェーデンのグラミー賞を受賞。同レーベルでは自己のアルバムを中心に実験的なアイデアなどを盛り込んだ多種多様なスタイルの作品を次々とリリースしている。その後もリリースするアルバムが度々、世界のメディアで取り上げられ、近年では2018年、Goran Kajfeš Subtropic Arkestraがスウェーデンのグラミー賞でベスト・ジャズアルバムを受賞している。スウェーデンの多様なジャズ界で常に先頭を行くミュージシャンの一人としての地位を確立し、認められている。

クロアチアにルーツを持つカイフェスは、音楽家の家系であり、父のダヴォール・カイフェス(Davor Kajfeš)はクロアチア人ピアノ奏者および作曲家である。ザグレブ・ジャズ・カルテット(1959-1967)のメンバーとして知られ、首都ザグレブで活動後、1967年にスウェーデンに移住。2作目『Headspin』ではゴランと親子共演も果たしている。
これまで、ヨーロッパ、アメリカ、ブラジル、メキシコ、パナマ、日本などでコンサートツアーを興行。また、ロチェスター・ジャズ、ベルリン・ジャズ、ポリ・ジャズ、パリ・ジャズ、ストックホルム・ジャズ、コングスベルグ・ジャズ、モルデ・ジャズ、ザールフェルデン・ジャズ、ナット・ジャズ、ノースシー・ジャズ、コペンハーゲン・ジャズなど、数え切れないほどの著名なジャズ・フェスティバルに出演している。

Goran Kajfeš
© photo by Birgitta Sandberg / Sveriges Radio

共演者としては、スウェーデン人を中心にアメリカ人などもいる。Stina Nordenstam, Neneh Cherry, Lester Bowie, Blacknuss,  Monica Zetterlund, Eagle-Eye Cherry, Bo Kaspers Orkester,そしてSting, Janet Jackson, Joe McPhee, Martha Reeves and the Vandellas, Gard Nilssen´s Supersonic Orchestraなど数多。1960年代半ば頃よりストックホルム在住のフリージャズの革新者、ドン・チェリー(tp)と生前に親密な交流があったという。
また、アクティブなグループとして、同世代のペール’’ラストラスク’’ヨハンソン(Per “Ruskträsk” Johansson; sax)、ダニエル・カールソン(Daniel Karlsson; piano)などと共に活動するOddjobの一員でもあり、これまでに9枚のフルアルバムをリリース。これまでに『Folk』と、ライブでは映像も楽しめる子供も対象のアルバム『Jazzoo』がグラミー賞を受賞した。また、2013年に来日公演を行ったフリージャズの要素を持つNacka Forum (Moserobie Records)は、ヨーナス・クルハマー(sax)、ヨハン・ベルスリング(b)、クレステン・オズグッド(ds)と昨年2020年に結成20周年を迎えた。そのほか、Tropiques、Angles 9、Fire!Orchestra、北欧を始め16名の欧州の精鋭が集ったGard Nilssen’s Supersonic Orchestra、そして最新グループであるMagic Spirit Quartet等で多忙な音楽活動を行っている。

ディスコグラフィ

Home (2000)
Headspin (2004)
X / Y (2010)
Into the wild (Tropiques, 2019)


Goran Kajfes

Subtropic Arkestra Vol.3
Headspin Recordings 2017
INFO